羽子板の特徴を知ろう

⒈羽子板という遊び

昔ながらの正月の遊びといえば様々なものがありますが、凧揚げやコマ回しなどを思い浮かべる人も少なくないでしょう。
これらは、伝統的な遊びとして知られていますが、その中にも羽子板と呼ばれるものがあることを忘れてはいけません。

羽子板は、実は非常に歴史が古いものとして知られています。
同じ正月の遊びとしてひとくくりにされていますが、他よりも歴史が古くなんと7世紀初頭からあるものとされています。

ただ当時は、今のようなものではなく、貴族たちが遊ぶものとして知られていました。
貴族たちが、羽根つきをして遊ぶことを思い浮かべるかもしれませんが、当時はまだ羽根つきといった概念はありませんでした。
どちらかといえば、けまりのようなものを利用していたことになります。

貴族の遊びですので、一般の人はなかなかそれに参加することはできませんでした。
つまり、平安時代ぐらいまでは、基本的に村人の遊びではなくごく一部の人たちだけしか楽しむことができなかったわけです。

ですが時代は移り変わり、鎌倉時代のころには羽根つきのような形に進化していきます。
鎌倉時代は、まだ基本的に貴族の装備として知られていたものですが、それが書物などで紹介されると時間をかけながら庶民たちにも伝わってきたことが分かっています。

今度は鎌倉時代の終わりごろには、ようやく羽子板と呼ばれる名前で呼ばれることになりました。
これにより、少しずつ知名度が出てきましたが、今とは違い書物を読むことができるのはごく限られた人になります。

基本的に当時の大半を占めていた農民たちはまだ文字を読むことができず戦国時代ぐらいまでは農民は文章を書くことができていませんでしたのでこの書物から伝わることはありません。
ただ、現代では貴重な文献で知られています。

⒉室町時代に飾り物の板が定着してきた

室町時代になると、すでに羽子板が登場してから600年近くたちますがこのころは飾り物の板が定着してきました。
正月に遊ぶ羽根つきは非常にシンプルなもので、いかに絵が描かれているものや模様が描かれているものが中心でしたが、飾られるものに関しては豪華な飾り付けがされていたことも少なくありませんでした。

現在でも、壁に飾ってあるものやクリアケースなどに入っている者に関しては結構ゴージャスなものになります。
子供の場合には、それで玉突きなどを楽しもうとしますがその場合だと非常に問題が生じてしまいます。

もともとはそのためのものではありませんので、そこにつけられた飾り付けなどが壊れてしまうわけです。
結果的に、親に怒られることになりますが子供の目からしても魅力的なものに感じられるのでしょう。

江戸時代になると、数えるための板の種類が少しずつ変わってきます。
江戸時代には、押絵と呼ばれるものが流行しており、歌舞伎役者の姿を現わしたり浮世絵などの絵画に近いものがえがかれていることがありました。

このように、羽根つきができたのは単に遊びの意味も多いですがそれだけではありません。
そもそもこれは、邪気をはねのけることを意味しています。

どのようなことかといえば、当時の日本では出生率は高かったものの、生まれてからなくなる子供が非常に多かったわけです。
特に、5歳まで生きることができれば素晴らしいと言われていたほどで多くの場合病気にかかって亡くなってしまうわけです。

⒊7世紀からの歴史がある羽子板

そのため平均年齢も非常に低いですがこれは5歳未満の子供がたくさんなくなっているからと言えるでしょう。
30歳前後の人が突然なくなるようなことが多いわけではなく小さな子供の平均寿命などを勘案すると結果的に30歳ぐらいが平均寿命になるわけです。

現代でも、5歳ぐらいまでの子供は様々な病気を患います。
大人が風邪をひかないようなときでも、子供ならば簡単に風邪をひいてしまう例も少なくありません。

このように考えると、非常に病気は怖いものと恐れられていました。
特に村中で疫病などがはやってしまうと、一気に蔓延してしまう恐れも少なくありません。

そうすると、一番最初に問題になるのは子供そして老人などになります。
当時は老人といっても60歳も生きれば素晴らしかった方ですのでそれだけ生きれば後悔はないかもしれませんが、これから成長することもが病気にかかりなくなってしまうとすれば親としてもいたたまれません。

そこで、医療技術がなかった当時は、様々な問題を神頼みで解決しようとしました。
現代は、神頼みよりも科学的に証明された何かを重視する人が多い傾向にあります。

もちろんそれが悪いわけではありませんが、やはり形のないものを信じることは当時の方が強かったでしょう。
何よりも、形のないものに頼るしかない時代ですので、自然にそのようになったとしてもいた仕方のないことだといえます。

このように、古くは7世紀からの歴史がある羽子板ですが、現在は正月の遊びとして遊ばれていることが中心になります。
親としても、子供が遊んでいるときにその意味を説明してあげるぐらいの知識が欲しいところです。